文化活動の現場を、少しでも皆さんに身近に感じていただけたらと思い、ご紹介します。

 第29回 訪問リポート
(名越悦子さんのアトリエ) (2011.10.05)


 本日は、華道未生流の名越悦子さんのお宅にお邪魔しました。名越さんは1年前まで未生流倉吉支部の代表を務めておられました。

 名越さんは幼い頃より祖母に華道を習い、高校の頃に本格的に始められました。勢力的に活動をされており、以前は月に一回未生流の本部(大阪)で研究会に出席されていたそうです。

 未生流とは…
 代表的な華道の流派です。流祖は未生一甫で大阪にて看板をかかげました。未生流の花の特徴は理論的に計算しつくされた隙のない緊張感のある美しさにあるといえます。
 また、一甫のいけばなは易学から影響を受けた非常に精神性の高いものでした。その後未生流の名を広めたのは二代目の広甫です。広甫の作風は綺麗でその評判は京都にも聞こえ、乞われて嵯峨御所と呼ばれていた大覚寺の花務職につきました。三代目以降は色々な分派ができ現在では未生流を名乗る派は数百にのぼると言われています。
 未生流ホームページへ
名越宅玄関
  名越宅玄関

未生流のいけばなには二大様式があります。

 格花(かくばな)
未生流の格花は、流祖未生斎一甫(1761〜1824)によってはじめられたいけばなで、文化年間(1804〜1818)にはほぼ現在と同じ形に完成されていました。一定の規矩、法格を備えた花という意味で「格花」と呼びます。
格花
 新花(しんか))
新花は盛花と瓶花を総称する用語で、その名称には、古典の格花に対して、現代の新しい生け花という意味が込められています。新花は格花より約束事が少ないので比較的自由に表現でき楽しめます。
新花



名越さんが生けられた「新花」「格花」を各一点ご紹介いたします。
格花 新花
どちらが 「新花」 「格花」 でしょうか?


 左が格花で右が新花です。
 名越さんは格花の方がよく生けるので得意だそうです。
 他の作品もWEBギャラリーでご覧下さい。



未生流倉吉支部の活動としては、年に2回総会があります。
また家元から講師を招き年間2回の研究会も行っています。

研究会の様子
研究会の様子 研究会の様子


鳥取県下の未生流が一堂に会す研究会が鳥取市、米子市、倉吉市で各2回行われます。

未生流倉吉支部 年始総会の様子
未生流倉吉支部 年始総会の様子 未生流倉吉支部 年始総会の様子


普段は社中の先生の下で各々週に数回活動されているそうです。教える事が出来るのは新花で教授、格花で師範の免許が必要だそうです。

教室の様子
教室の様子 教室の様子

 年に一回未生流展という展示会をされており、名越さんも出品されています。
 名越さんのWEBギャラリーで見ることができますのでご覧下さい。



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