市橋 茜フルート・コンサート
プレゼンター:創新会(萬治医院)
2006年5月10日(水)
会場:倉吉交流プラザ視聴覚ホール
午後7:30 700円
ピアノ/津田大介
プログラム
第一部
@笛吹きたちop.27/ルーセル作曲
Aソナタop.167/ライネッケ作曲
第二部
@愛のあいさつop.12/エルガー作曲
A愛の悲しみ/クライスラー作曲
Bポロネーズ「管弦楽組曲第2番BWV1067」より/バッハ作曲
Cバディネリ「管弦楽組曲第2番BWV1067」より/バッハ作曲
Dメヌエット「組曲アルルの女」より/ビゼー作曲
Cカルメン・ファンタジー/ボルヌ作曲
【プロフィール】
市橋 茜(いちはし あかね)
1982年生まれ。鳥取県湯梨浜町(泊村)出身。3歳からピアノ、8歳からヴァイオリン、12歳からフルートを始める。北溟中学校卒業、国立音楽大学付属音楽高等学校音楽科フルート専攻卒業、国立音楽大学器楽学科フルート専攻卒業。現在、洗足学園大学院に在学中。第11回全日本ソリストコンテスト高校生の部奨励賞を受賞、第32回フルートデビューリサイタル出演、平成16年度鳥取県管弦打楽器オーディション審査員特別奨励賞を受賞。第2回鳥取県ピアノオーディション本選会のゲストプレイヤーとして出演、平成17年度鳥取県出身アーチストによるコンサートに出演。
フルートを酒井秀明、立川和男、大友太郎、森圭吾、小谷幸久、故高橋安治の各氏に師事。公開レッスンでパウル・マイゼン、クリスチャン・ラルデ、ハンスゲオルグ・シューマイザーのレッスンを受講。室内楽を小林裕、飯笹浩二、大友太郎、武田忠善の各氏に師事。2003年ウィーンにてカリン・レダの指導を受け、翌年東京にてチェロのペーター・バラン氏を迎えてカノン室内合奏団と共演、モーツァルトのフルートカルテットで好評を博する。
【ご紹介】
湯梨浜町泊の出身「市橋さん」のフルートを初めて聴いたのは、鳥取県が実施している新人発掘のためのオーディション予選会(平成16年)でした。華奢な体から想像もしなかった強靭なフルートの響が、倉吉未来中心大ホールの空間を席巻していったのです。なんとも艶やかで、しっとりした肌触りの絹の衣に触れている感じがしました。特にフレーズの立ち上がりが妙に美しく、耳元でささやく言葉たちが、美しい仕草で踊っている感じがしたのです。よく聴いていると、メロディーたちは、ただ無垢なだけのような気もしましたが、それは、作曲家の持つ個人様式としての概念的なアーティキュレーションのせいかも知れません。同じ年、今度は鳥取県民会館梨花ホールで開催されたオーディション本選会で聴きました。音色の美しさ、表情の豊かさで他の奏者を圧倒する演奏振りに、びっくりしました。予選会での演奏では、ヴィヴラートに物足りなさを感じていたのですが、本選での緩い楽章で聴かされた微妙な揺らめきに心地よく陶酔させられました。そして、昨年の9月、ピアノ・オーディションのゲスト演奏と鳥取県出身のアーチストによるコンサートで再び聴くチャンスに恵まれました。その時は唯ただ、音楽の美しさに酔いしれてしまいました。そして、その時のインタビューで、地元でリサイタルをやりたいとの発言があり、今回のアザレアのまち音楽祭への登場となったのです。若々しくとか、瑞々しいという形容がぴったりの市橋さんのフルートを、お楽しみください。