道谷増夫サクソフォーン・コンサート
2007年5月28日(月) プレゼンター:中井脩椛q吉店
ピアノ/瀬川則子
会場:倉吉信用金庫ホール
午後7:30 700円
【プログラム】
第1部
1. 愛のあいさつ(Edward Elger/道谷増夫編曲)
2. メヌエット〜アルルの女(Gorge Bizet/道谷増夫編曲)
3.ヴォカリーズ(S.Rachmaninoff)
4. 亡き王女のためのパヴァーヌ(Maurice Ravel/道谷増夫編曲)
5.アルト・サクソフォーンのためのソナタ(Paul Creston)
第2部
6.歌劇「こうもり」序曲(J.Strauss/道谷増夫編曲)
7. アルト・サクソフォン 組曲(Paul Bonneau)
8. ダッタン人の踊り(A.Borodin/道谷増夫編曲)
【プロフィール】
道谷増夫
サクソフォーンを福永博昭氏、手塚実氏、冨岡和男氏、阪口新氏、ダニエル・デファイエ(パリ国立音楽院)氏に師事。和声学、対位法を小林昭三氏に師事。島根大学教育学部特設音楽課程卒業後、東京芸術大学別科にて研鑽を積む。高校、中学教員を経て、アザレアのまち音楽祭コンサート、山陰の名手たちコンサートなどソロ演奏を中心に活動している。
瀬川則子(ピアノ)
山口芸術短期大学ピアノ科卒業。中四国新人演奏会に出演。第6回TYSコンクールピアノ部門にて最優秀賞受賞。第12回クラシック音楽コンクールピアノ部門好演賞受賞。山崎孝氏、勝谷寿子氏、小林峡介氏に師事。現在、歌唱、器楽の伴奏の他、「21の会」においてピアノデュオコンサートを定期的に行っている。
【ご案内】
道谷氏のサクソフォーンは2004年以来、四度目の登場です。先般、とあるパーティーで久々に道谷氏のサクソフォーンの演奏をお聴きしました。その演奏の、あまりにもソフトでつややかな音色に聞き惚れましたが、演奏する楽器が異なるとこれほどまでに音楽の性格が変わるものかと驚きました。これまで演奏に工夫が必要だった出しにくい音域や響きの構築が、新しい楽器を得ることですっかり氷解してしまっているようにさえ感じました。
また、道谷氏は、演奏家でもありますが作曲家としての顔もあります。その個性が大きく影響を与える作品解釈がなされ、とても新鮮な音楽表現をいつも試みています。今回のプログラムも、8曲中、5曲までが道谷氏自身の編曲であり、単なる様式変換ではすまさない工夫がなされているようです。そこに、道谷氏の音楽の魅力が宿っており、道谷芸術の真骨頂を見ることになるのです。一昨年の秋、「祝祭オーケストラ鳥取」(鳥取県総合芸術祭のために編成されたプロのオーケストラ)の公演で初演した「潮風に寄せる」は、彼の力量を押し測るに十分なオーケストレーションの妙を見せ、その才能の非凡さを感じさせました。因みに、道谷氏のオーケストラ楽曲は、大作を含めてまだまだ沢山ありますが、初演されていません。しかし、道谷氏自身がシンセサイザーを駆使した「MIDIオーケストラ」バージョンによってCD化され、アザレアのまち音楽祭公式ホームページにて発売しています。ぜひ、そちらもお聴きいただき、道谷氏の豊かな音楽芸術の世界をお楽しみいただければと思います。