稲毛麻紀ピアノ・コンサート
プレゼンター:北栄町
ゲスト/堺 康馬
2009年5月30日(土)19:30〜 大栄農村環境改善センター 700円
プログラム
第一部
@ラフマニノフ・トランスクリプションズ「リラの花」OP21の5(ラフマニノフ作曲)
A《美しき水車小屋の娘》より「どこへ?」(シューベルト作曲/ラフマニノフ編曲)
B愛の悲しみ(クライスラー作曲/ラフマニノフ編曲)
Cピアノソナタ第23番ヘ短調Op.57「熱情」(ベートーヴェン作曲)
T:Allegro assai
U:Andante con moto
V:Allegro ma non troppo-Pfesto
第二部
D「マ・メール・ロア」(ラヴェル作曲)
1.眠りの森の美女のパヴァーヌ
2.おやゆび小僧
3.女王の陶器の人形 レドロネット
4.美女と野獣の対話
5.妖精の国
Eラプソディ・イン・ブルー(ガーシュウィン作曲)
ソリスト・プロフィール
稲毛麻紀(いなげ まき)
武蔵野音楽大学器楽科ピアノ専攻卒業後、お茶の水女子大大学院ピアノ演奏学講座修了。ピアノを新田恵理子、堺康馬、A・ウェーバージンケ、西川秀人の各氏に師事。これまで、アザレアのまち音楽祭のサロンコンサートやオープニング・コンサートのピアノコンチェルト等に出演。現在、わらべ館童謡唱歌推進委員、鳥取短期大学非常勤講師を務める。こーらす萌の会、コール・ウィンドミル、鳥取オペラ協会ピアニスト。
堺 康馬(さかい やすま)
武蔵野音楽大学卒業、同大学院修了。クロイツァー賞受賞。ドイツ・エッセン音楽大学を経てベルリン芸術大学を最優秀の成績で卒業。リサイタルの他、大学院在学中に武蔵野音楽大学管弦楽団の定期演奏会にてリストのピアノ協奏曲第1番、1984年ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を同管弦楽団と共演、1987年武蔵野音楽大学ウィンドアンサンブルのソリストとして九州演奏旅行に参加。ピアノ新人会「第81回35周年記念・協奏曲の夕べ」にてチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を東京交響楽団と共演等、ソロの他に室内楽・伴奏の分野でも幅広く活躍し、各地で好評を博している。藪博之、福井直敬、栗田和雄、新井眞澄、K.ヘルヴィッヒ、G.ヴァシャヘーリの諸氏に師事。L.ヒルトブラン、G.ベルゲ、G.プッヘルト、A.v.アルニム、J.ダムガードの諸氏のレッスンも受け、研鑽を積む。現在、武蔵野音楽大学准教授、及び同大学附属高等学校講師。
ご案内
稲毛麻紀さんといえば、合唱ピアニストとして名声を博するピアニストとして定評のある方です。どんな個性のある合唱団でも、すんなりと合わせてしまう凄腕の持ち主であり、今回は待望久しいソロ・コンサートです。かつてアザレアのまち音楽祭のオープニング・コンサートでモーツァルトのコンチェルトを演奏するなど、高いポテンシャルの持ち主です。運悪くというか、中学生時代は私の生徒さんであり、音楽部に所属してクラリネットを吹いたり、ハイドンのピアノコンチェルトを弾いたりしながら、厳しい訓練を体験していますから、その後の修練は楽しかったのではないかと勘ぐったりしています。とは言うものの、その後、ピアノを本格的に習い始め、新田恵理子氏の厳しくて優しい薫陶に触れ、一気にピアノの花を咲かせていきました。ピアニストは自己満足型や自己中心型が多い中で、稲毛さんは、心根の優しい性格であり、どなたとでも協働できる柔軟性のある人柄が信頼感を増し、多くの方々から愛されています。
今回のソロ・コンサートは久々のものです。それもゲストに大学時代の恩師を招いてのコンサートであり、その力量の程を披露してくれるものです。いつも心穏かで、興奮した表情を見せたことのない稲毛さんが、ベートーヴェンの「熱情」を、どう弾いてくれるかと楽しみです。特に3楽章の激しく情熱的な曲想を、どんな表情で聴かせてくれるかと想像するだけでワクワクし、待ち遠しいものです。また、連弾用の組曲「マ・メール・ロア」を恩師と共演する演奏は、稲毛さんの個性が最大限に発揮され、その微妙な表現力に感動することでしょう。どうぞお楽しみ下さい。