平野弘子ソプラノ・コンサート
プレゼンター:ルネックス
2009年5月31日(日)14:00〜 倉吉交流プラザ 700円
プログラム
第一部
Robert Schumann
@Widmung 献呈 (F. Ruckert詩)
AIntermezzo 間奏曲
Clara Schumann
BIch stand in dunklen Traumen (H. Heine詩)
私は暗い夢の中にいた
CIch hab’in deinem Auge (F. Ruckert詩)
私はあなたの瞳に
DDie stille Lotosblume (F. Gelbel詩)
静かなはすの花
Johann Brahmus
EAn die Veilchen すみれによす (Holty詩)
FInnmer leiser wird mein Schlummer (Lingg詩)
私のまどろみはいよいよ浅く
GStandchen セレナーデ (Kugler詩)
第2部
湯山 昭
歌曲集「子供のために」(清水 ちとせ詩)
@鳴子をひいても
A夢のお国
Bながぐつのお家
C青頭巾
D野ねずみ
Eよしきり
木下 牧子
@すずしい日 (岸田 衿子詩)
A風と風車 (岸田 衿子詩)
B夢 (吉行 理恵詩)
C風をみたひと (クリスティナ・ロゼッティ詩/木島 始訳詩)
ソリスト・プロフィール
平野弘子(ひらの ひろこ)
東京芸術大学音楽学部声楽科卒業。同年、NHK声楽オーディション合格。1969〜1972年ジュリアード音楽院H.J.ハインツ氏に師事。帰国後鳥取市に在住。以来、ソロ・リサイタル、ジョイント・コンサートなど多種のコンサートに出演。1998年からアザレアのまち音楽祭、鳥取県の音楽家たちコンサート及び山陰の名手たちコンサートに継続出演。2004年カウベルホール・ニューイヤー・コンサートでヨハン・シュトラウス・アンサンブルと共演。鳥取及び倉吉(百花堂)声楽教室、コールおもかげ等、後進の育成指導を続けている。鳥取市文化賞受賞。日本演奏連盟、日本声楽発声学会、鳥取ゾリステン会員、鳥取オペラ協会理事。
森康子(もり やすこ)Piano
フェリス女子短期大学音楽科卒業。同大学専攻科修了。1984〜86年ジュリアード音楽院コバリック女史に師事。その後、様々なコンサート活動に参加。1992年以来、平野弘子氏の伴奏者として活躍。故青山三郎、由谷絢子の各氏に師事。
ご案内
平野弘子先生のコンサートは、アザレアのまち音楽祭の象徴のように感じています。鳥取県で声楽を志した多くの人は、その薫陶を受けているはずです。その演奏姿勢は、あまりにも見事であり、芸術家としての生き様を私たちに示し続けておられます。声楽家は50歳を過ぎると体力的な衰退が始まり、60歳を過ぎると一気に声を失うといわれますが、歌い続けることこそが、その衰弱からの脱出であることを見事に実証しておられるのが平野先生なのです。そのご努力を見る限り、80歳でも現役として歌える事だろうと推察できます。そして、何よりも心というか志が若いのです。老成したそぶりを全く見せない謙虚さと、若い方たちとの対等なコラボレーションが行える若さが、その芸術の原動力なのでしょう。
今回は前半で、なんとも絶妙なプログラムを組んでいただきました。シューマンが激しく恋したクララ、そのクララに心を寄せたシューマンの弟子であったブラームスの曲が、まるでクララという泉に寄り添う二本の菩提樹のように仕組まれたプログラム配置が、なんともロマンチックでお洒落である事かとこころが騒ぎます。
後半は湯山昭と木下牧子の歌曲が並び、私たちのこころにすんなり入りこむ音楽が用意されています。どうぞお楽しみ下さい。