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【西岡千秋バリトン・コンサート】

Piano 瀬川則子

５月１１日(火)19:30　倉吉交流プラザ　７００円


第１部

�@椰子の実(島崎藤村作詞／柳田國男作曲)
�A野の羊(大木惇夫作詞／服部正作曲)
�B月の沙漠(加藤まさお作詞／佐々木すぐる作曲)
�C赤とんぼ(三木露風作詞／山田耕筰作曲)
『寺山修司の詩による６つのうた「思い出すために」より』(寺山修司作詞／信長貴富作曲)
�Dぼくが死んでも
�E思い出すために
�F種子
　この組曲に組み入れられた詩は、ほとんど『寺山修司少女詩集』に収められている。この「想い出すために」は、(1)かなしみ、(2)てがみ、(3)世界の一番遠い土地へ、(4)ぼくがしんでも、(5)思い出すために、(6)種子の六曲から出来ている。『寺山修司少女詩集』の中のいくつかの詩に、海が出てくるが、彼は、「海は人々の涙でできている」と言っている。また、この組曲の詩の中にも、海をぼんやり見ている場面がいくつかあるが、寺山修司は、人々の涙と自らの悲しみとを同化させようとしていたのかも知れない。今回はその中から後半の３曲を演奏する。

第２部

�@カロ・ミオ・ベン(ジョルダーニ作曲)
�Aうつろの心(パイジェッロ作曲)
�B私は家を建てたい(ドニゼッティ作曲)
�Cおやすみなさい(中井昌子作詞／中田喜直作曲)
�Dかやの木山(北原白秋作詞／山田耕筰作曲)
�E風の子守唄 (別役実作詞／池辺晋一郎作曲)
�F子守唄 (深尾須磨子作詞／中田喜直作曲)
�Gオペラ「フィガロの結婚』より(モーツァルト作曲)
「訴訟に勝っただと！」（日本語訳）
　この曲は、伯爵夫人との計画通り、スザンナは伯爵と庭で会う約束をかわす。部屋を出ていくスザンナは、小声でフィガロに「訴訟に勝った」という。それをめざとく聞いた伯爵は、「どんな罠に落ちたのか？私がため息をついているのに、召使いが幸福になっていいものだろうか、不忠な召使いたちを罰してやろう」と歌う。


プロフィール

西岡千秋(バリトン)

　武蔵野音楽大学声楽科卒業。同大学院声楽専攻修了。市田キヨ子、疋田生治郎の各氏に師事。数々のオペラ出演の他、リサイタルをはじめとする演奏活動を行っている。また、鳥取県内においては第九公演のソリストを務め、アザレアのまち音楽祭や山陰の名手たちコンサートなど常連演奏家として活躍。鳥取県内公演のオペラでは「電話」「コシ･ファン･トゥッテ」「フィガロの結婚」「魔笛」「ポラーノの広場」「ドン･ジョヴァンニ」「アマールと夜の訪問者」等に出演。鳥取オペラ協会の全ての公演をプロデュースしている。現在、鳥取大学地域学部附属芸術文化センター准教授。鳥取オペラ協会副会長。鳥取合唱連盟副理事長。


瀬川則子Piano

　山口芸術短期大学ピアノ科卒業。中四国新人演奏会に出演。第６回TYSコンクールピアノ部門にて最優秀賞受賞。山崎孝氏、勝谷寿子氏、小林峡介氏に師事。現在、歌唱、器楽の伴奏の他、「２１の会」においてピアノデュオコンサートを定期的に行っている。日本演奏連盟会員。(※)


ディレクターのコンサート案内
　言うまでもなく鳥取県を代表する演奏家として、最右翼に位置する音楽家です。また、オペラの専門家として、鳥取オペラ協会の中心的指導者であり、オペラ・プロデューサーとして活躍されてきています。また、教育者としても県内各地の学校に出向き指導されるなど、声楽界にとってなくてはならない存在です。しかし、何といってもアザレアのまち音楽祭には、これまでずっと出演し続けていただいており、最多出演者のお一人です。困った時の西岡千秋さん頼みと言いましょうか、何でも気安く相談にのって頂き、問題解決できる「フィガロ」のような方です。とは言うものの、いつも伯爵ばかり歌っていただいていますが、「町の何でも屋」としてのプロデュース力は素晴らしいものです。アザレアのまち音楽祭での西岡千秋さんのコンサートは、すっかりライフワークとして定着し、毎年新しい試みを見させていただいています。今回は、一部で歌われる「寺山修司の詩による６つのうた」が楽しみです。なぜ、寺山修司が愛され続ける詩人であるかが、しんみりと分かる歌です。どちらかといえば、ソフトバリトンで歌われる方が良いと思うのですが、西岡さんの硬質なバリトンで、新しい魅力を発見できるのではないかと期待しています。二部はお得意のイタリア歌曲と伯爵のアリアで、聴き応えのあるステージになるでしょう。 　ピアノの瀬川則子さんは、近年めきめきと腕を上げているピアニストであり、アンサンブルピアノという難しい課題をクリアしています。今、注目のベスト・ピアニストだといえるほど、力量を高めています。どうぞ、ピアニストにもご声援とご支援をお願い致します。