【小椋順二ホルン・コンサート】
Piano 藤本真基子
5月16日(日)14:00 倉吉交流プラザ 700円
第1部
@ヴィラネル(デュカ作曲)
Aロンド KV.371 (モーツァルト作曲)
B間奏曲(ピルス作曲)
第2部
@ホルン協奏曲ホ長調より1楽章E-dur(ロゼッティ作曲)
ロゼッティ(1750-1792)は数多くの管楽器のための協奏曲を残している。それらの作品はすべて、当時の管楽器の特性を最大限発揮させたもので、吹奏楽器の妙技が堪能できるもの。この曲も、軽妙で典雅な旋律が次々と紡ぎ出され、モーツァルトの中期の作品かと聴きまがうばかりの耳に心地よい佳品。生前の名声はハイドン、モーツァルトを上回る人気作曲家だったというのもうなずけるように、小粋で洒落た18世紀文化のエッセンスが詰まったとびきり魅力的な協奏曲に仕上がっている。
Aホルン協奏曲第2番より1楽章Nr.2(ハイドン作曲)
ハイドンは、ホルン協奏曲を4曲作曲しているが、この第2番は偽作とも言われている曰く付きの曲。その真偽のほどよりも、音楽自身の美しさは真正であり、多くの人に愛されている名曲。
Cホルン協奏曲第1番より1楽章Nr.1(シュトラウス作曲)
シュトラウスの父はホルン奏者であった。その影響もあり、若い頃から、ホルンを用いた作品をいくつか作曲している。この曲は18歳当時の作品である。古今のホルン協奏曲の中でも、モーツァルトに次いで演奏頻度の高い曲の一つである。
プロフィール
小椋順二(おぐら じゅんじ)Horn
鳥取県倉吉市出身。1996年大阪音楽大学卒業。大阪シンフォニカー交響楽団を経て1997年10月ドイツ国立アーヘン音楽大学入学。在学中、Aachener Kammer Orchester(アーヘン室内オーケストラ)、Junge Deutsche Philharmonie(ユンゲドイツフィルハーモニー)に在籍。2000年2月卒業。帰国と同時に仙台フィルハーモニー管弦楽団入団。2001年5月より京都市交響楽団に在籍。ホルンを三宅知次、D.ブライアント、R.アルメイダ、H.ツィーグラーの各氏に師事。ラ・ビッシュ・アンサンブル、シンフォニア・ホルニステン、リバスト・ブラスクインテットのメンバー。
藤本真基子 (ふじもと まきこ) Piano
神戸女学院大学音楽学部ピアノ科卒業、同専攻科修了。野村国際文化財団による奨学金を得て英国ロンドン、Royal College of Musicの大学院ソリストディプロマコースにて研鑽をつみ、演奏家資格を取得。第10回PTNAピアニストコンペティションE級全国大会にて第1位金賞受賞、あわせて日本テレビ賞受賞。東京青山カワイミュージックショップにて初リサイタル。第7回吹田音楽コンクールピアノソロ部門第3位入賞。日本演奏連盟主催「演連コンサートOSAKA」のオーディション合格、いずみホールにてリサイタルを行う。第10回宝塚ベガコンクール第6位入賞。秦はるひ、池田洋子、野平一郎、Kevin Kennerの各氏に師事。
ディレクターのコンサート案内
小椋さんは、京都市交響楽団のホルン奏者として、第一級の音楽家です。いわゆるアマチュアとは次元の違うレベルを有するプロ中のプロです。しかし、彼ほど郷里を愛し、郷里のために毎年コンサートを開催してくれる演奏家は稀です。鳥取県でも大勢の演奏家を輩出していますが、真摯に故郷に貢献しようと言う方は、そう多くはありません。そんな中で、小椋さんのコンサートは、とても貴重です。都会でだって毎年ホルンのコンサートが存在するなんてことはあり得ないといわれる中で、アザレアのまち音楽祭で毎年、小椋さんのホルンが聴けるのは奇跡のようなものです。
今回のプログラムは、ホルンの代表的なコンチェルトが揃っています。当時、モーツァルトより人気があったと言われるロゼッティ、そしてハイドン、人気の高いシュトラウスなど三人のコンチェルトを一楽章だけを並べたプログラムは、非常に楽しみです。