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アザレアのまち音楽祭 2011 公演記録
【中野隆尺八・コンサート】
筝 山路みほ 2011年5月14日(土)19:30 倉吉交流プラザ 700円 第1部 @プロローグ (山路みほ作曲) 物語のはじまりを思わせるような、ドラマチックな曲。 APrecious Time 〜かけがえのない時〜(山路みほ作曲) 雄大な自然の、ときに緩やかで、ときに激しい移ろいを感じることのできるような、物語性のある曲。 B月草の夢(福田蘭童作曲) 「笛吹き童子」の作曲者として有名な福田蘭童が作曲した、大正ロマンの香り漂う曲。もともとピアノと合奏するように作られた曲だが、箏との合奏も多い。 C春の海 (宮城道雄作曲) 曲のモチーフは、宮城が8歳で失明する前に祖父母に育てられて住んでいた瀬戸内の景勝地、福山市の鞆の浦の美しい風景が目に焼きついたのをイメージして描いたものである。 第2部 @東北地方民謡より津軽山唄 青森県津軽地方の祝い唄。哀調のこもった中に、津軽地方独特の技巧が加わった繊細な節回しの唄。 A鶴の巣籠(古典本曲) 仙台地方に伝承する曲。夜明けの描写に始まり、鶴のさまざまな飛翔の姿や鳴き交わしの様子を表現している。同名異曲が数多く伝わるが、それらの中で最も多彩な技巧を用いた華麗な調べである。 B明鏡(杵屋正邦作曲) 現代邦楽の名曲として知られる曲。本来、尺八と細棹三味線のための書かれたもの。 プロフィール 中野 隆(なかの たかし)尺八 1970年から尺八を始める。 上田流を田中薫堂、谷泉山の各氏に師事する。 琴古流を古屋輝夫氏に師事する。 古典から現代曲まで演奏する。 古典は主に虚無僧の吹いていた曲(海童道祖、横山勝也の流れの古典本曲)を演奏、研究している。 2003年度より、鳥取県文化振興財団芸術宅配便事業に邦楽部門で参加し、小中学校で演奏している。 芸術宅配便事業では主に学習教材の「春の海」・「鹿の遠音」を演奏しています。 山路 みほ(やまじ みほ)筝 東京芸術大学音楽学部卒業、NHK邦楽技能者育成会42期終了。文化庁芸術インターンシップ国内研修員として沢井一恵氏に師事。 全国邦楽コンクール全部門総合第1位。国際芸術連盟音楽コンクール邦楽部門第1位。賢順記念箏曲コンクール奨励賞受賞。 倉敷市文化連盟奨励賞受賞。岡山芸術文化賞準グランプリ受賞。福武文化奨励賞受賞。オーストリア・フィリピン・イギリス・アメリカ・韓国など海外でも数多く演奏。また2度のオーストラリアツアー(25ヵ所)公演、2008年には日本国内で全国ツアー(全18ヶ所)を行い好評を博した。新宿コマ劇場での「吉幾三ショー」、NHK教育テレビ「芸能花舞台」、NHK−FMラジオ「邦楽のひととき」などメディアにも度々出演。洋楽器はもちろん、オーケストラ、合唱、ブラスバンド、創作ダンスなど様々なジャンルの楽器ともセッションを行う。 現在までにCDを5枚リリース。箏の楽譜「六甲おろし」や歌集「山路壽子歌集」、自らの人生を振り返った初のエッセイ「みっぽりん通信総喝っ!編」も出版。 国内外にて演奏活動を行う傍ら、作曲・編曲だけでなく、源氏物語の語りや落語、舞台、ミュージカル、人形劇などの音楽も手がける。 現在、岡山大学非常勤講師。 山路みほ公式ホームページ http://yamajimiho.com/ ディレクターのコンサート案内 中野氏は三年ぶり三回目の登場です。先回は2008年の第26回の音楽祭に登場し、倉敷市在住のプロ筝奏者「山路みほ氏」と見事なアンサンブルを聴かせ、そのキャリアを示しました。特に近年は演奏活動が活発化し、学校公演、サロンでの演奏と立て続けに本番をこなし、音楽づくりがますます深まっています。 ところで洋の東西を問わず、縦笛の歴史は長いものです。縦笛には音を出すために振動体となるリードを持った楽器と持たない楽器があります。尺八はリード持たない楽器であり、フルートと同じで空気の流れを管の中に吹き込んで音を作り出します。フルートや尺八の難しさは、やってみないと分からない苦労があります。40年以上も昔、中学校でも日本の音楽を教えるべきと、筝と尺八にトライしたことがあります。筝は曲りなりに六段をつま弾くだけは出来ましたが、尺八はそう簡単にはいかず、吹く度にめまいを起こし、失神するのではないかと諦めたものです。リコーダーのようにウインドウエイがあれば、誰だって音を出すことは出来ますが、音を音楽にするのは至難の業だと悟ったわけです。まるで声楽のように、自分の肉体が音を作っていくような一音入魂のトレーニングが必要なのでしょうか。長い年月を練習に明け暮れする姿を見てきましたが、中野氏は、一朝一夕に充実した音が出るわけでもなく、未だ遠い道のりの序の口に立っているとの認識をし、音作りに邁進する姿には畏敬の念を抱かせます。 今回、筝で参加される「山路みほ氏」は素晴らしいプロの演奏家です。これほど変幻自在に筝を操れる方は、中国地方でも稀な存在だと思います。県内で本物と称されるに値する筝の演奏に出会えるチャンスです。どうぞ、「中野隆VS山路みほ」両氏が作り出す日本音楽の真髄をお楽しみください。 |
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