今月の執筆者
上田福美雄
倉吉市文化活動センターの建物は元倉吉警察署
私は、昭和40年4月、鳥取県警察官を拝命し42年間の警察官人生を終わり、趣味の写真を楽しんでいます。私が倉文協との出会いは、退職後加入した写真集団「風」の会員になり、写真のプリントを倉文協に依頼したことから現在に至っております。
倉吉文化団体協議会が管理している建物は、住吉町の元倉吉警察署であることはご承知と思います。では、当時の警察署の建物のどこが署長室・交通課・刑事課であったかを知る方は少ないと思います。
今回倉文協だよりリレーエッセー原稿を書くに当たり、当時実際に勤務していた諸先輩数人に今の建物の平面図を示して、どこで勤務していたか等を直接聞き取りしました。現在リフレプラザの施設をご利用の皆さんの参考としてください。
建物は、昭和39年1月31日、三階建の現庁舎が建設されていますが、現在、存在しない建物は正面右側の更地になっている場所に署長官舎があり、さらに二階の刑事課から渡り廊下で留置場がつながって設置されており、留置場の下は車庫でした。一階の今のポーチを入った右側の倉文協の事務所は「会計課」、応接室は「夜間勤務する警察官の当直室」、ギャラリー展示室は、警察の受付窓口があり、警察署に来署された方がそれぞれ来署要件を聞かれた受付場所です。
第一活動室は交通課・第二活動室は警務課・外勤課があり調理室全部が「警察署長室」署長室を出たところが署のbQの次長(現在の副署長)席でした。二階を上がった左側の全部が、刑事課で第二・三活動室は刑事の取調室であり、当時横綱琴桜の父親「鎌谷敬治」警部補が勤務しておられました。右側の第一活動室は防犯課、第四・五活動室は防犯課の取調室と防犯相談室があり、音楽室は災害や治安を担当する警備課がありました。
三階右側軽運動場は柔道・剣道をする「武道場」で、県下の各警察署には武道場があります。私も現職時代勤務した警察署の道場で剣道を訓練し、年一回鳥取武道館で開催される県下の柔・剣道大会に剣道代表選手として出場しました。ちなみに警察官は必ず警察学校で柔道・剣道を訓練しなくてはならず、私は現職の間に柔道初段・剣道五段を取得しました。
最後に三階大会議室は、訓授室で、警察署では、今でも警察署に勤務する全職員が毎月この訓授室で署長訓示や各課長の指示手配を受ける会議をする場所で、警察署の仕事納め式と仕事始め式はこの訓授室で式典が行われています。概略現在の建物の各部屋と当時の住吉の倉吉警察署のそれぞれの部屋があった場所を説明しました。
現在倉吉市文化活動センターをご利用の皆さんここが署長室・刑事課・交通課・柔動道剣道をしていた場所か等を思い、広い駐車場と耐震工事が完成した安全安心の元倉吉警察署倉吉市文化活動センターを利用した文化活動をしていただければ幸です。