今月の執筆者
村 尾 規 子
進む「孤育て」
毎朝、家事をすませて一息入れた時に新聞を読みます。この頃よく少子化現象について論議されていますが、ある日の新聞に「孤育て、子供は割高いらない。」という記事を見つけました。「DTNKS」※というそうで、訳せば「子供のいない共働き夫婦(子供のいない夫婦を含む)]という内容でした。あえて、そう言った生き方を選択している方々の様です。
子供さんがいない方の中には、病院に通い、なんとか授かったといわれる方もいらっしゃいます。この記事は、子供は嫌いではないが、産休・育休を取れば収入は先細る、コスト・パフォーマンスを無視してまで子供を産みたいとは思わないと書いてありました。この夫婦は、高学歴・高収入の方の様です。今の若い方々の中には、この様な考えかたの方が多くなりつつある様に思います。
人の生き方は、人それぞれ違うと思いますが、新聞の記事の終りにご意見をお寄せくださいと書いてありましたので、この場所をお借りして私のつたない思いを述べたいと思います。子供の少子化に納得いかないんですね、日本の国から子供が少なくなるこの現実が…。そんな豪華な生活でなくても普通の生活でいけませんか?海外旅行もしくはリゾート生活を選ばれるのはわからなくもないが…。
私の子供のころは昭和二〇年〜三〇年代の頃で、戦後の混乱で大変な時代でした。それでも両親は頑張って私達姉妹三人を育ててくれました。決して裕福ではありませんでしたが、亡き母が性格の明るい人で、家族が良い環境で生活して来れた様に記憶しています。それに、とても料理上手で、亡き母が元気な時に覚えておけば良かったと思う一品がありました。ずいぶん前の話ですが、「子を持って知る親の恩」だと、いつも心の中で亡き両親に感謝していました。
私の思っている子育ての時代は、終わりつつあるのかなーと思うとさみしくなりますね。決して、私の考えを今の「DINKS」の方々に押しつけようとは思いません。親子で楽しそうに会話をしたり、友達同士でおしゃべりをしている若い学生さんを見ると、わたしはこんなに年を重ねてきましたが、もう一度若い頃に帰りたいと思う気持ちがあります。
時代が変わりつつある現在ですが、社会保障の充実で、なんとか子供の人口を伸ばして、子供は「宝」であるようにお願いしたいです。
子供を育てるのは大変だけど、「孤育て」より「子育て」をえらびたいですね。
※double income, no kids
(倉吉女声合唱団)