「ボカラトン・リゾート」
バッフェスタイルボカラトン市はマイアミから約75キロ北にあるリゾート都市。比較的裕福な引退者のコミュニティーが数多くある所で、ユダヤ系米国人の人口割合が高い所でもある。ボカラトン・リゾート&クラブは伝統あるゴージャスなリゾートホテルで、エル・グレコの住居を模した地中海風の建物で1926年開業。フラミンゴ・ピンク色の建物が目立つ。
数個のプールとプライベートビーチがあり、スキューバダイビング、ジェットボート、フィッシング、クルーザー、ゴルフ、テニス、フィットネスジム、スパなどを楽しめる。このホテルはリゾート会員権も売っていて、会員はホテルに宿泊しなくてもホテル内の様々な施設を自由に使うことができる。
ホテルの建物は広い敷地内に、クロイスターと呼ばれるクラシックな建物、高層ビルのタワー、バンガローと呼ばれる建物がある。そして少し離れたビーチフロントにボカ・ビーチクラブと呼ばれる建物がある。
夫と私が初めてこのホテルに泊まったのは、フロリダに引っ越す前に近隣の下見に行った時で、まだニューヨークに住んでいた2015年3月だった。その時はクロイスターの部屋に泊まった。風格のある落ち着いた部屋だった。2回目はフロリダに引っ越してからで、ヒルトン系ホテルのポイントがたまっていて、それを使って一泊無料で泊まれたのでボカ・ビーチクラブに2017年3月に泊まった。ビーチがとても気に入ったので同じ年の9月に今度は高層で見晴らしの良いタワーに泊まった。
このホテルは私たちが住んでいる所から車で30分くらいの近場だ。このホテルに泊まるのは今回で4回目。2018年は春の日本帰省の後、夫の健康問題があって、しばらく旅行であまり遠くに行けなくなったので、そのぶん近場で優雅に過ごそうではないかと思った。以前から泊まってみたかった、タワーの25階にあるオーシャンビュー・グランド・スイートルームに一泊することにした。このホテルは冬のハイシーズンはものすごく高いが、夏場のオフシーズンは結構手ごろな値段で泊まれる。それに私たちはフロリダ州住民割引が使えるので、さらにお得な値段で泊まれるのだ。
この部屋はホテルで一室しかなく、2330スクエアフィート(217平方メートル)というものすごい広さだ。キングサイズのベッドルームの他に、リビングルームに大きなソファーや椅子がたくさんある。8人掛けの立派なダイニングテーブルもあり、キッチンも付いている。リビングルームは広々としていてバック転が何度もできそうだ。「うわあ、なんて広い部屋なんだろう!うちの家よりずっと広いよね。」25階のフロア全体の半分を占めているので3方向に大きな窓があり、快晴だったのですごく見晴らしが良い。ヨットやクルーザーが湾岸に見える。海岸線も美しい。こんなゴージャスなリゾートホテルに泊まっても雨だったら全然印象が違う。私たちは運が良かった。夏の午後によくあるスコール(短時間の強い雨)もなかった。
今回は夫の娘も私たちと一緒に泊まるので3人だ。彼女はボカラトンで高校教師をしている。彼女はまず、ホテルのプールで泳いだりビーチパラソルの下で寝転んだりしてゆっくりしたのち、さらにフィットネスジムに行った。私もプールに行ったがフロリダの真夏はとても暑くて長くは外にいられないので、少しだけいて部屋に戻った。夫は涼しい部屋でゆっくりしていた。
夜はホテル敷地内のゴルフコースのそばにあるレストランへ行った。夕焼けがとても美しい。私たち夫婦はお気に入りのフレンチ・オニオン・スープをアペタイザーにしてメインはシュリンプにした。翌朝はホテル内のレストランでバッフェスタイルの朝食。天井がドーム型で明るく、クルーザーやヨットが停泊するマリーナのそばにある。ここの朝食はとてもおいしい。パンの種類も、暖かい食べ物も冷たい食べ物も種類が豊富だ。
この日も運よく快晴。私たちはホテルのマリーナから送迎する小さなフェリーボートでボカ・ビーチクラブのビーチに行った。乗船時間は5分くらい。すぐ着くのだけれどフェリーボートからの風が気持ち良いし、景色もきれいだ。ボカ・ビーチクラブは広いプライベートビーチがあって大きなプールが3つある。ハイシーズンの冬場は丁度よい気候なのだけど、真夏は暑すぎて長く外に出ていられないのが難点。冷房のきいた建物内で涼んでときどきビーチやプールで過ごすという感じだ。
私はこの建物内にあるフィットネスジムでトレッドミル(ランニングやウォーキングをする運動器具)を少しした。いつも来るたびに思うのだけれど、ここのジムでオーシャンを見ながらトレッドミルでウォーキングをすると優雅な気持ちになってリラックスする。いつものように美しく行うことにこだわってラジオ体操をし、深呼吸して終了。
フェリーボートでまた戻って、タワーのグランド・スイートルームに戻った。このホテルは、普通は11時チェックアウトだが、私たちはオプション・パッケージを追加で買っていた。それだとチェックアウトが午後2時になるので、最後に部屋でゆっくりしてから帰路についた。あんな広いスイートルームに泊まるのは初めてでOnce a lifetime experience (一生に一度の経験)が出来て良かった。