文化サロン第13期 美術サロン「ピカソ〜スペインの巨きな子ども」
第2回 「「アヴィニョンの娘たち」〜近現代絵画の終焉〜(2月10日)


〈 感 想 〉

今回は、20世紀の絵画の始まりといわれるくらいの作品「アヴィニョンの娘たち」やコラージュなどの話でした。
 ピカソが、何枚も下絵を描き、そして描いた作品「アヴィニョンの娘たち」。完成に至るまでの初期の全体のデッサンや部分的なデッサンを映像で見ることが出来たのは、とても貴重な事だったと思います。デッサンの段階では、まだキュビズム的ではなかったのに、なぜ、出来あがった作品があのようになったのかとても難解です。映像の中では、いろいろと解説がありました。この「アヴィニョンの娘たち」はルネッサンス依頼の一つの視点から描かれたものではなく、複数の視点から描かれた作品で、影をつけたり遠近法を使ったりせずに、平面に立体を描いた作品であると。それまでの立体の描き方とは違った描き方で立体を描いたのだそうです。単純化し幾何学的に描いているのだそうですが、なぜ、そのような描き方で描いたのか、とても難解です。その理由を考えるうちに、ピカソは、それまでの伝統や常識を壊し、新しい表現を模索していたのだと思いました。その過程なのか、一つの答えだったのか分かりませんが、キュビズムやコラージュという表現方法が生まれたのだと思いました。
 ぼくが美術の分野に触れた頃にはピカソの存在は当たり前だったので、すごさがわからなかったのですが、今回の映像を鑑賞して、ピカソの、キュビズムの前後を知っている人たちからしてみれば、とても革命的な事だったのだと想像できるようになりました。ちょっとずつですが、世間で言われているピカソの凄さが分かってきたような気がします。後2回でもっとピカソについての凄さについて理解出来たらと思います。

(倉吉市/30代/男性)