文化サロン第14期 写真サロン「写真家 篠山紀信」
第3回 第3部山口百恵〜激写/篠山紀信(3月16日)


〈 感 想 〉

 今回は、写真家・篠山紀信が撮影した山口百恵の写真で構成された映像を鑑賞しました。篠山氏は、70年代のスターであった山口百恵をそのデビュー時(14歳)から撮影していて、中学3年生の女の子から、絶大な人気を誇ったスター・山口百恵への変化をみていくことができました。あどけなさを残しながら、どこか陰があり、危うげな魅力を匂わす独特の個性を、篠山氏は余すところなく画面に表していました。映像からも、篠山氏が膨大な数の写真を撮影していたことを伺えましたが、彼は山口百恵を通して70年代という時代を写していたのかもしれないと感じました。
 映像鑑賞後のお話では、人物を撮影することの難しさについて、美を構成する要素のお話、そして作品の中で何を表現したいのかというテーマの重要性についてのお話など、作品制作に関する重要なお話を数多く聴くことができました。話を聴けば聴くほど、写真の世界の奥深さ・難しさがわかっていき、これはうかつに写真を趣味にしようなどと思わない方が良いと考えずにはいられませんでした。
 私は昨年デジタルカメラ(ボタンを押せば映るような簡単なもの)を買ったきりで、写真で表現したいものが今のところ思いつかない状態です。そこで、お話の中で次々と出てくる写真作家の名前を控えながら、まずはその作品をたくさん鑑賞して、もっと写真についての理解を深めていくところから始めてみようと思います。

(倉吉市/20代/女性)