文化サロン8月19日分「個性の時代」感想

 

今回は、まずヨーロッパ音楽の中で「ロマン派」と呼ばれる作曲家と、彼らが生きた時代である19世紀の音楽に焦点を当てた映像を鑑賞しました。パガニーニ、ブラームス、ショパン、リスト、ワーグナーなど、おのおのが独自の音楽を生み出していく様子を、彼らの音楽とともに観ることができました。

 

 興味深かったのは、工業の発展により、楽器の素材に鋼鉄などが使われるようになり、

より大きな音の出せる楽器が生まれたという点でした。楽器の強度も強まり、その分今までできなかった奏法や表現も生まれたそうです。

 楽器と聞くと、昔からほとんど形や素材が完成されたものだと考えていましたが、改めて考えてみれば、「より大きな音を出したい」「今までにない、激しい演奏をしても切れない弦が欲しい」などの欲求を叶えるために、科学技術の発展で出来た新素材を使うことはとても自然なことであると気が付きました。

 映像鑑賞後は、『ストラディバリ』のヴァイオリンがなぜ高価なのかについて、楽器の寿命についてなどのお話を聞くことが出来ました。 

 

 今日の会で、これから先の楽器はどんなものになっていくのだろう、今までにない新しい楽器、新しい音楽が生まれることもあるのだろうかという想像が広がって止みません。楽器屋さんに寄って帰りたくなるような会でした。