文化サロン第3期 「この世はすべて舞台」 第3回 花開く笑いの芸術 〜古代ローマ喜劇〜  929

 

 

 今回は、古代ギリシャのアテネや、古代ローマで上演されていた喜劇とその劇作家についての映像とお話でした。今回のサロンは前々から楽しみにしており、今から2000年以上前、ギリシャやローマの人は何によって笑っていたのだろうと興味津々に鑑賞しました。
 
 すると、笑いの題材がいわゆる「下ネタ」にあたるわいせつな内容や、社会への風刺、時事問題を取り上げたものなど、現代にも通じるものであったことに驚きました。映像の中で「喜劇の精神は普遍的である」という言葉が出てきましたが、人が笑う題材は、2000年程度では変わらないものなのだと感じました。
 
 また、「下ネタ」には生命の繁栄を願う宗教的儀式にルーツがあるという、れっきとした由来があることにも驚きました。なぜ人はわいせつな内容で笑うのだろう、と長年疑問に思っているのですが、その根底には生命の繁栄を喜ぶようにできているからなのだろうか、と脱線した想像を膨らませていました。
 今回名前の挙がった劇作家である、アリストパネスの喜劇をぜひ読んでみたいと思います。