文化サロン10月20日「仮面劇と流血劇」感想

 

 今回は、シェイクスピア劇が流行したあとに17世紀のイギリスの支配階級で興った、仮面劇と流血劇についての映像を鑑賞しました。前者は舞台や衣裳、音楽や踊り、どれをとっても華やかさの目立つものであり、後者はそれとは対照的に、不義や復讐、屈折した性などを題材とした、貴族社会の暗部を描いたものでした。

 この二つの劇の紹介を観て、なぜか私は今現在観ることのできるテレビ番組や映画を思い出していました。スペクタクル満載の、目や耳を楽しませることだけはうけあいの劇と、不義密通に対する復讐などを描いたドロドロの劇。形は変われども、両者は現代に存在しているのではないかと感じたのです。映像の中ではこれらの劇が今ではほとんど上演されなくなったという解説がありましたが、それは現代でも同様のものを違う形で観ることができるからなのかもしれません。

 個人的には、贅を尽くした仮面劇を一度観てみたいとも思いました。