文化サロン第3回(4月21日) モダンアート100年の衝撃「喜びの風景」

〈 感 想 〉

今回は、19世紀から20世紀初めころの西洋絵画、特に身近な生活風景や自然を題材にした作品及び作家に焦点を当てた回でした。モネ、セザンヌ、ゴーギャン、ピカソといった、美術に疎い人であっても一度は名前を聞いたことのあるであろう画家たちはこの時代に活躍していました。彼らがそれぞれに題材を見つけ、優れた作品を生み出していくさまを映像で鑑賞したあと、パーソナリティである計羽先生の楽しいお話を伺い、作品に関する理解を深めました。
 私の印象に残ったのは、晩年、題材に自宅の庭の池を選んだモネの作品でした。浮かぶ睡蓮、水面に映りこんだ柳の木、差し込む太陽の光、すべてのものが確かな輪郭を持って描かれていないのに、全体を見ると確かに美しい水辺が広がっている―それがとても不思議でした。モネの目には世界がどう見えていたのだろう、どう手を動かして見えたもの、表現したいものを再現していたのだろうと興味は尽きません。
 映像鑑賞後の計羽先生のお話では、美術館で絵画の実物を見たときの驚きに関するエピソードが特に心に残りました。私も一生のうちに必ずモネの絵の実物を鑑賞したい、モネの見ていた風景を私も感じ取りたい、そんな願いができた回でした。

(倉吉市/20代女性)