文化サロン第4回(4月28日) モダンアート100年の衝撃「ユートピアへの夢」

〈 感 想 〉

人間はいつの時代も、本質的なものを強く求める生き物であると感じました。建築物を造りだそうとするとき、人間が求める欲求と、何を造るのかはっきりした目的が何よりも大切であると感じました。
 現代は土地柄に合わせた建築が考慮され、より快適に自由に住み心地を楽しむことが出来ます。しかし、持続可能でなければ後世に残していくことが出来ません。目的に対して『喜び』を何よりも求めているにもかかわらず、見栄や野心の為に時間を浪費しているように思えました。
 一般市民の考えを無視した建築物は、儚い結果となり、原点に戻って再出発しなければならないような気がしました。過去の想い出も、人間の欲求を満たす為に無くなってきました。必要あってやろうとしていることが実は無意味だったりします。プライドを誇示して造り出したものは、空しい結果しか生まれないような気がしました。
 現代では、過去に経験した失敗を補うために、自然と共存していくことが重要視されています。人間の感性は、自然の中から磨かれ、想像力を養ってきました。現代の建築物はITを駆使して、より快適に、便利に暮らしを進歩してきています。自然が身近に存在しない都会の人達は、自然を好み、求めるようになりつつあります。目や、耳や、肌で感じる住まいには、自然と共に暮らす知恵がありました。『心情』を無視した社会は方向性を誤る傾向にあります。理想を追い求める芸術家は、幼い心で物事を判断することを忘れて、大切なことを見落としているように思いました。

(倉吉市/30代男性)