文化サロン第5期 近未来写真術 第10回 愛しのヨーコ「荒木経惟」(4月22日)


〈 感 想 〉

今回は、荒木経椎さんの発表された写真集「センチメンタルな旅」を通して、亡くなられた妻の陽子さんの事や、現在とこれからの写真に対する思いや考え方についてのお話でした。
 映像で紹介された写真集から抜粋された作品は、陽子さんへの愛が伝わってくる作品ばかりでした。人への尊敬・愛情を持っているから撮れる、とても真っすぐな写真だと感じました。
 これまで各メディアから紹介された僕の知っているアラーキーさんは、特異な写真家というイメージでした。それが、今回の映像を通して、荒木さんの作品自体や写真作品に対する考え方や写真との向きあい方等に触れるにあたり、そのイメージが一新されました。そして、とても素直にこの人のように写真を撮ってみたいと思いました。
 これまで各作家の写真の撮り方や作品について鑑賞して、これまでモノクロ写真というものに自分自身あまり趣を感じなかったのですが、第6回に登場された高木由利子の作品といい、今回の荒木さんの作品といい、モノクロの作品に良いなと感じることが多くありました。原因を考えてみると、良いなと感じる作品は、光の部分と影の部分がとても自分の好みな感じなのだと思いました。カラー画像から色をとったらモノクロになる程度の理解しかなかったのですが、カラーではないモノクロ作品の持っている作品力というものに注目して今後はモノクロ作品を見て行きたいと思いました。

(倉吉市/30代男性)