文化サロン第6期 「禅の世界」 第1回 悟りへの道(5月6日)


〈 感 想 〉

今回から始まった哲学サロンの第1回目は、臨済宗の年に1回1月に行われる臘八大接心(ろうはつおおぜっしん)を中心とした悟りへの修行の様子や、禅の開祖「菩提達磨」や禅の祖師「六祖慧能禅師」についての説明などのお話でした。
 臘八大接心は、7日間を1日と考え不眠不休で一刻たりとも無駄にせず、悟りへと邁進し、1年間の修業の成果の集大成を試される場であるという様な解説でした。厳しい状況に自分をおき、追い込み、そして解放され悟りに達するという説明でした。この中で特に重要となるのが、師と弟子の問答である公案(こうあん)というものでした。内容については、師弟2人だけものなので伏せられましたが、その時までの普段の修行がこの公案突破の糸口になると解説がありました。
 また、禅宗の中では悟りへと達するためにいろいろな方法を体系的に行われていると説明されていました。
 これまで生きてきた中で、芸術作品等を通して禅や悟りを表現しているものを目にしたり聞いたりしてきましたが、どれもそういうものかなと思っていました。今回の映像を通して、それらの答えは自分の中にあり、教えられて理解するものではなく、又理解できるものでもないのだろうなと感じました。そして、悟りも人それぞれのものがあるのだろうなとも思いました。それは日々の生活の濃度を高め濃密な時間を過ごす、その中で得られるある点まで達した人それぞれの考え方のような気がしました。
 次回以降で、この考えがどのように変わっていくのかも新たな楽しみとなり、次回もぜひ参加したいと思いました。

(倉吉市/30代男性)