文化サロン感想「かつての未来」

 

 今回の映像では、広い砂漠の上に立つ巨大な彫刻、レンガを美術館に並べて作品としたもの、見ていると錯視を起こしてしまう絵、さらにはアーティスト自身がプールに潜り、表現することが作品となるなど、様々な表現をみることができました。表現が多様化した背景には、美術品がそのもの自身の価値とは関係なく、金儲け目的で売買され、商品として扱われるようになったことなどがあったそうですが、一人一人の作家がなぜ、どんな経緯でその表現方法を選んだのか、とても興味が湧きました。特に気になったのがスチュアート・ブリスリーで、プールを使おうと思ったのはなぜなのか、もっと知りたいと思いました。彼の制作した、他の作品のことも調べていきたいと思います。

 また、映像を見たあとのお話では、「芸術には、どんな表現方法であろうとも、そこには作者の伝えたいことが必ず存在している」という趣旨の言葉が印象に残っています。これから何か作品を鑑賞するときは、そのことを心に留めておきたいと考えています。