文化サロン第9期 美術サロン「アクリル画の世界」
第12回 10人の作家に会って(9月7日)


〈 感 想 〉

 今回は総集編として、今まで紹介された10人の作家たちの作品をおさらいしながら、全12回を総括する映像を鑑賞しました。
 映像の中でも繰り返しお話が出てきましたが、重要なのはまず描きたいこと、コンセプト、テーマ、強く訴えたいことが自分の中にあることだと、このサロンではっきり認識しました。私は小さいころから今まで何となく絵を描き続けていましたが、このサロンで「なぜ絵を描くのか」という問いかけに向き合うきっかけとなりました。そして、今まで描いていたものは自分の願望などがそのまま現れていることに気が付きました。
 自分の思っていることがむき出しで人前にさらされるという点では、絵を描くことはある意味全裸になることと同じ、いやそれ以上に恥ずかしさを伴うことなのかもしれません。その恥ずかしさよりもなお強く訴えるだけの思いが自分にはあるのだろうかと、深く考える契機となりました。 そして、多少、いや大いに恥ずかしいところもあるけれども、私は自分の思ったことしか描けないし、自分の描いた絵に現れた「のん気に生きたい」であるとか「仲良くしたい」といった願望を否定するのももったいないので、いっそ強く訴えていこうという結論に至りました。映像鑑賞後のお話にもありましたが、これは「自分がどう生きたいのか」という生き方にも通じているのだと思います。
 また、自分の意図の通りに絵を描くためには、必然的に技術や技法が必要となることがこのサロンでよくわかりました。小さいころ絵を描いているとき、何回描き直しても自分の思った通りの線が描けなくて、自分に腹を立てていたことを何となく思い出しました。その頃よりは自分の思った通りのものが少しは描けるようになったような気はします。しかし、人前で自分の考えを丸裸にする以上、たるんだ肉や無駄毛のようなお見苦しい点はなるべく無くす努力をし続けなければならないと感じました。
 このサロンに参加し、気づきや収穫をたくさん得ることができました。これを活かし、今後も絵を描き続けていこうと思います。ありがとうございました。

(倉吉市/20代/女性)