文化サロン第9期 美術サロン「アクリル画の世界」
第4回 アクリルの魔術師たち「森 秀雄」(7月13日)


〈 感 想 〉

今回は、森秀雄さんのエアブラシを使った作品、技法・作製工程、作品での表現に対する考え方などについての映像でした。
 まず、筆以外で描かれる絵に触れる機会が少ないので、今回のお話はとても興味深く鑑賞することができました。これまで、自分が出会ったエアブラシというものは、車のボディーの塗装やプラモデルの塗装等でした。そういう身近な分野の技法が、美術・芸術の話の中で当たり前の技法のひとつであるかのように映像が進んでいくことに少なからず驚きました。また、映像の中での僕が知っているプラモデルや車の塗装時に用いられるマスキングという行為などが、芸術制作の中で語られると、とても高尚で奥が深いものに見え、自分の知っているものとは全く別物に見えました。
 森さんは、自分の思考を表現するためには、筆などでのタッチの痕跡を残したくないのでエアブラシでの色の吹き付けによる方法をとっているというお話などをされました。これらのお話を聴いて、これからは、もう少し絵を鑑賞する時には、色の塗り方による作者の意図を読み取ることを試みてみようと思いました。

(倉吉市/30代男性)