文化サロン第9期 美術サロン「アクリル画の世界」
第8回 アクリル画の世界「近藤大志」(8月10日)


〈 感 想 〉

 今回は、近藤大志さんの作品の制作工程の紹介やそれに伴う技法の紹介、作品による表現の変化などについての映像を鑑賞しました。
 近藤さんは、作品制作のための題材に、自分で写した都会の町並みを使っておられました。特に、ガラス面やステンレス面の多いビルなどの風景が主で、ガラス面などに写り込んだ風景も同時に描かれておられました。そして、風景をずらすように重ねて描かれているのが特徴的でした。作品の大部分を寒色系で着色されていて、すがすがしい作品に仕上げられていました。映像中の作品には、人物が描かれていないのですが、そこに描かれている物などで、人物の存在を表現されているとのことでした。
 近藤さんの作品には、マスキングによるはっきりとした直線や寒色系の色が多く使われているので個人的に好きな作品が多くありました。都会にはどこにでもありそうな風景の中にいろいろと抽象画的な表現をされているのですが、映像ではすぐに切り替わってしまうのが残念でした。機会があれば、ゆっくりと、そして、じっくりと作品の鑑賞および作風についての考察をしてみたいと思いました。

(倉吉市/30代男性)