アザレアのまち音楽祭ポスター原画展
トバタカユキ版画展
ごあいさつ
この度、アザレアのまち音楽祭の開催をひかえ、そのポスターに使用しました私の版画を展示いたします。2002年のアザレアのまち音楽祭より「トバタカユキ」の版画を公式ポスター及びパンフレットの基本デザインとして採用していただき、今年は九年目を迎えます。そこで、九年間に使用した版画と、若干の新作と小品を加えた15点をご高覧願いたいと思います。
「トバタカユキ」とは、計羽孝之の版画作家名であります。「計羽」これを「とば」と読めるのは親しく知り合っている方のみです。ほとんどは「けいば」さんとか「はかりば」さんと呼ばれます。実は、版画のキャリアは永く、おそらく県内では最長老に属するでしょう。小学生時代には明倫小学校にて長谷川富三郎先生の薫陶を受け、中学生になると洋画の石井成海先生・染織の吉田たすく先生の影響を受けたりしました。高校生時代には版画としては大作に属する50号を超える作品に取り組み、賞を頂いたりしました。その後、教師になって(本職は音楽の教師)頃、版画の加納告保先生に出会い、洋画と版画を同時進行しながら、モダンアート協会展に出展し続けておりました。ところが結婚し、家を新築して屋根裏部屋をアトリエにしたまでは良かったのですが、私の計算間違いで階段が狭く、100号のフィギュア・サイズが下ろせなくなってしまいました。そこでケ・セラ・セラと、即版画一本に転向してしまいました。そんないい加減さが、私の身上のようです。
その後30歳の頃から市展・県展の無鑑査作家として活動してきましたが、華々しい活動は一切していません。「音楽教師でありながら絵画活動にうつつを抜かしている」と、心無い県教委の指導主事(因みに音楽の専門家ではない方)に揶揄され、個展活動を自粛しました。さらに、無鑑査をいい事に作家名をカメレオンのように変えて印象に残らない努力の成果が今日まで続き、現在では新人のように思われています。しかし、アザレアのまち音楽祭のポスターに起用されてから、作家名は知らないが印象に残っていると、言っていただけるようになりました。ありがたいことです。そんなこんなで、新人を装って個展を開催させていただきます。ちょっと抽象的で、わけが分からない版画の魅力を楽しんでいただければと願っています。
倉吉文化団体協議会 会長 計羽孝之
オープニング企画展リフレ個展シリーズ
リフレ個展シリーズVol.2
4月15日(木)〜4月29日(木) アザレアのまち音楽祭ポスター原画展「トバタカユキ版画展」
ギャラリー・トークとミニ・コンサート
出演/稲毛麻紀氏(Piano)・中橋芳恵(Piano)・小椋美香子(Soprano)・米澤幸(Alto)
ミニコンサート・プログラム
F.Schubert:
ハンガリー風ディヴェルティメント Op.54 D818より 第3楽章
ピアノ/稲毛麻紀・中橋芳恵
R.Schumann:
蓮の花(Heine)
くるみの木(Mosen)
ズライカ(Goethe)
ソプラノ/小椋美香子 ピアノ/稲毛麻紀
J.Brahms: 歌の調べのように(Groth)
五月の夜(Holty)
ソプラノ/米澤 幸 ピアノ/稲毛麻紀